2026年5月の代表メッセージ

5月の代表メッセージ


☆2026年5月15日☆

[いじめから子供を守ろう メールマガジン]

◇ 代表メッセージ ◇
■□ 「叱れる学校」にするための「要望書」 □■

5月になりましたが、なぜなのか、夏のような日が続いています。
ですが、5月らしく、草木は青々とし、路傍の花も美しく咲いています。

さて、
5月1日、新潟放送が、
「菓子と偽り『水酸化ナトリウム』を下級生2人に食べさせ やけど
当時中学3年の男子生徒の行為を『いじめ』と認定 新潟・五泉市」というタイトルで、
新潟県五泉市の中学校の事件を第三者委員会が「いじめ」と認定したという報道をしています。
事件の内容を以下に引用します。

——-
この問題は2025年4月、五泉市の中学校に通っていた当時3年生の男子生徒が、
理科の実験で配られた水酸化ナトリウムを持ち出し、
『お菓子だ』といって2年生2人に食べさせようとしたものです。
2人は口にいれた後、すぐに吐き出しましたが、1人が全治1週間の口内炎、
もう1人は全治3週間の化学熱傷という診断を受けました。
(中略)
また、この問題の前にも(同じ)男子生徒が関係し、
“いじめに該当しうる”と判断されたトラブルが複数ありましたが、
そのほとんどで中学校が教育委員会に報告していなかったと指摘しました。
——–

ニュースのニュアンスからしかわかりませんが、
何度も問題を起こしている生徒を学校が、かばい続けていたように読めます。
いじめを繰り返す生徒がいるということは、
学校に「注意する能力」、あるいは「叱る能力」がないということです。
あるいは「叱る」ことや「注意する」ことから逃げることが習慣になっているのかもしれません。
隠蔽体質と言ってもかまわないでしょう。

いじめを止めるためには、加害者を叱ることが必要です。
それは単に「怒鳴りつける」と言うことではありません。
「叱る」とは、間違った思いや行動をやめさせ、さらに「何が間違っているのか」を指摘し、
加害者に、反省を促し「謝罪」したくなるように導くことです。
教師には、「指導者」としての愛の具体的な行動をとる責任があるはずです。

私たちは、保護者の皆様に対して、いじめを学校に訴える際には、
どのようないじめを受けたのかを具体的に書いた「いじめの経緯書」を作成し、学校に提出することで
いじめの解決に効果があることをお伝えしています。
しかし、今回のニュースのように「叱れない教師、叱れない学校」もありますので、
学校に対してこのように対処していただきたいということを「要望書」として
学校に提出することも提案しています。

以下に、私たちが提案する「要望書」の文例を紹介いたしますので、
何かの折にはお使いいただけると幸いです。

———
○○市立△△中学校
校長 ××××先生

いじめ問題解決に向けての要望書

2026年×月×日
□□県○○市△△町×× 0-0-0
◇◇ ▽▽

1.はじめに
私どもの長男 ◇◇××(1年1組)へのいじめを早急に解決いただきたく、
下記のように要望します。

2.被害状況
長男は、毎日のように学校のクラスメートにいじめを受けており、そのストレスが原因で、
家で涙を流したり、母親に暴言を吐いたり、勉強が手につかない、加えて、
腹痛を訴えることが続いております。
医師からは精神的な原因の慢性胃炎と診断され、医師に処方された薬を飲み続けている等、
大変憂鬱な毎日を過ごしています。
いじめられるのは嫌でも、学校は好きなので、頑張って登校しています。
しかし、いじめは次第にエスカレートしてきており、このままでは不登校になるのは時間の問題です。
被害状況の詳細については、別紙「いじめ被害経緯書」をご参照ください。

3.要望事項
担任の先生がいじめの存在を認識し、何とか改善しようと努力して下さっていることには、
心から感謝しています。
しかし、長男××へのいじめは改善されるどころか、ますます悪化しています。
その現状を見るにつけ、残念ながら担任の先生が効果的な手を打てているとはとても考えられません。
従いまして、本いじめ問題に対して、学校を上げて真剣に早期解決に取り組んでいただきたく、
下記の通り要望いたします。

(1)早急にいじめをやめさせること。
加害生徒への厳重注意(人の心身を傷つけることは悪であることを指導する)【即日】
(2)加害生徒たちから息子への謝罪【即日】
(3)加害生徒の保護者にいじめ事実を告知【即日】
(4)今後、加害生徒たちとは一緒のクラスにしないこと。席を離すこと【即日】
(5)担任を代えること。
(6)遠足、修学旅行、運動会等では、同じ班、同室宿泊にしないこと。一緒に行動させないこと。
(7) (1)の対策状況と再発防止策の文書提示(報復防止含む)【五日以内】

4. おわりに
2013年9月に「いじめ防止対策推進法」が施行されました。
この法律は、一人一人の生徒が、
安心して学校生活を送れるようにとの願いが込められているのではないでしょうか。
いじめは生徒を自殺にまで追い込んでいくことがあります。
このようないじめを無くしていくこと。また、いじめをしない生徒を育てていくこと。
こうしたことが求められているのだと思います。
どうか、今回のいじめ問題に関しても、この法律に示されているように、
被害生徒の保護、加害生徒の指導など、学校としての責務を果たしていただきたいと思います。
——–

やや過激すぎるというご意見もあるとは思います。
しかし、いじめを止めることができない、あるいは解決できないような学校に対しては
ここまで明確にしてあげないと、
いじめに対してどのように対処してよいのがわからないという学校が現実にあるのです。

風が気持ちよく感じる「風薫る5月」です。
一方、学校では、いじめが増えてくる時期でもあります。
何か気になることがありましたら、早めにご相談いただければ幸いです。

一般財団法人 いじめから子供を守ろうネットワーク
代表 井澤一明

過去の代表メッセージ